入退室管理をスマホで行う方法やシステムの選び方を解説
セキュリティ体制の強化から「入退室管理システム」を導入する企業が増えています。その認証方法はさまざまですが、中でも手持ちのスマートフォンを利用できる「スマホ認証」はセキュリティの高さやコストパフォーマンスの良さが人気です。
この記事では、入退室管理の認証をスマホで行う方法について、主な方法やメリットとデメリット、選び方のポイントを解説します。スマホで入退室管理の認証を行いたいとお考えのご担当者様は、ぜひ最後までお読みください。
▼このコラムを読んでもらいたい方
- ・入退室管理システムの導入を考えているご担当者様
- ・入退室管理の認証でスマホを使いたいとお考えの方
- ・スマホ認証のが自社に向いているか知りたい方
▼このコラムを読んで得られる情報
- ・入退室管理システムでスマホ認証を行う方法
- ・入退室管理システムでスマホ認証を使うことのメリットとデメリット
- ・入退室管理システムの選び方
1.入退室管理をスマホで行う主な方法
入退室管理をスマートフォンで行う主な方法は、以下の2つがあります。
- ・機器を設置しスマホで認証を行う「入退室管理システム」
- ・スマホ完結でタイムカードのような機能を持つ「入退室管理アプリ」
それぞれについて、順番に解説します。
1-1.入退室情報の記録と鍵の開閉機能を持つ「入退室管理システム」
入退室管理システムには、スマホアプリによって入退室情報の記録と鍵の開閉を行える製品があります。スマホを使って入退室したユーザーや、分刻みの入退室履歴をデータとして保存することで、いつ・誰が・どこで入退室したかをチェックできます。
スマホを使った入退室管理システムでは、ユーザーごとに入退室できるエリアを制限できる点が大きなメリットです。ICカードや物理鍵を新規に作成する手間もなく、ユーザーは手持ちのスマホでログインできる上に、管理社側でユーザーごとに入退室の制限を掛けられるため、コストを抑えて一定のセキュリティを担保することができます。
経産省が発行しているガイドラインにおいても、物理的及び環境的セキュリティの体制を構築するために、情報や情報処理施設のある領域では敷地や建物への物理的アクセスを管理するよう明記されています。
参照:情報セキュリティ管理基準(平成28年改正版)P.45
鍵の開閉機能を持つクラウド型の入退室管理システムでは、鍵当番がいなくても遠隔地から鍵を開閉できる利便性と、入退室できるエリアをクラウドで自由に変えられる柔軟性が魅力です。
1-2.入退室情報の記録機能だけを持つ「入退室管理アプリ」
来訪者や従業員の出入りのみを管理したい場合は、入退室情報の記録機能を持つスマホアプリがおすすめです。専用アプリをタブレットやスマホに登録して使う仕組みで、顔認証や個別のスマホアプリなどを使って入退室を行えます。
入退室の管理自体も個々のスマホや、タブレットなどのアプリ上で顔認証ができるため、物理鍵やICカードを発行する手間もかかりません。
また、来客記録もデジタル化して管理できるため、来訪者の名前や社名などを紙に記載する必要がなく、ペーパーレス化も実現可能です。勤怠管理システムと連携することで、出退勤のタイムカードも合理的に管理しやすくなります。
なかには、塾や英会話教室向けとして、生徒の入退室を保護者へメールで通知する仕組みを採用したスマホアプリも登場しています。
2.スマホで使える入退室管理システムのメリット
スマートフォンで使える入退室管理システムの導入には、以下のメリットがあります。
- ・物理鍵やICカードを持ち歩く必要がない
- ・ICカードなどを発行するコストが抑えられる
- ・複製されにくくセキュリティが高い
それぞれについて、順番に解説します。
2-1.物理鍵やICカードを持ち歩く必要がない
スマホで認証できる入退室管理システムなら、物理鍵やICカードを持ち歩く必要がありません。また、スマホは物理鍵やICカードよりも忘れたり紛失したりといったリスクが低く、従業員も管理しやすい点がメリットです。
2-2.ICカードなどを発行するコストが抑えられる
入退室管理システムをスマホ認証で行えば、ICカードなどを発行するためのコストが抑えられるのもメリットです。
オフィスの入退室管理システムではICカード認証も人気ですが、新たに人が増えるとICカードを発行するコストがかかります。その点、入退室管理をスマホ認証で行えば、社用スマホをそのまま使えるため、追加発行などのコストがかかりません。
2-3.複製されにくくセキュリティが高い
利便性に優れた入退室管理システムに加えて、スマホ認証なら複製されにくく、一定のセキュリティを担保できるメリットがあります。
オフィスのドアを物理鍵で管理していると、物理鍵の複製リスクがあるのも事実です。スマホアプリで解錠できる入退室管理システムなら、物理鍵のように簡単には複製できません。
そのため、スマホ認証に対応した入退室管理システムなら、物理鍵よりも高いセキュリティを確保しやすくなります。
3.スマホで使える入退室管理システムのデメリット
スマートフォンによる入退室管理システムのデメリットは以下の2つです。
- ・セットアップに手間がかかる
- ・システムエラーが発生した場合に対処が必要
それぞれについて、順番に解説します。
3-1.セットアップに手間がかかる
入退室管理システムの導入や認証を行うスマホにはセットアップが必要です。鍵穴に差すだけの物理鍵と違い、「アプリのインストール」「ユーザーのアカウント設定」「機器の設置」などのセットアップに手間がかかる点はデメリットとなります。
場合によっては、入退室管理システム導入のために通信環境の構築なども必要で、コストや時間がかかる可能性があります。
3-2.システムエラーが発生した場合に対処が必要
スマホ認証を問わず、入退室管理システムのシステムエラーに備えて事前に対策を考えておく必要があります。端末の故障や停電により、入退室管理ができなくなったり、鍵の解錠ができず閉じ込められたりするリスクがあるのも事実です。
入退室管理システムには電池式と配線工事を伴う電源式の2種類があり、「電池式なら予備の電池を準備しておく」「電源式なら停電時も動作保証がある機器を選ぶ」など、システムが正常に動く対策や準備が必要です。
また、入退室のログを保存するなら、蓄積したデータが消えないよう「バックアップを取る」「クラウドで管理する」などの仕組みをチェックすることもおすすめします。
4.スマホで使える入退室管理システムを選ぶ際のポイント
スマートフォンで使える入退室管理システムを選ぶ際は、以下の4つがポイントです。
- ・外部システムとの拡張性
- ・アプリやNFCなど対応している認証方式
- ・ユーザー数の上限
- ・サポート体制
それぞれについて、順番に解説します。
4-1.外部システムとの拡張性
入退室管理システムが外部システムと連携できれば、業務の効率化に期待ができます。
例えば、勤怠管理や人事労務と連携すると、入退室ログを勤怠データとして活用したり、退職者の情報と同期して特定のユーザーの入退室権限を無効化したりといった運用が可能です。社内の既存システムと連携できるか、選定の段階で各メーカーに確認しておきましょう。
4-2.アプリやNFCなど対応している認証方式
入退室管理システムには、スマホ認証のほかに「ICカード」「暗証番号」「生体認証」とさまざまな方法があります。メーカーによって使える認証方法が異なるため、自社のニーズに合った仕組みを選ぶようにしましょう。
例えば、「社員数が数人程度で鍵の管理コストを抑えたい場合は暗証番号」「社員の入退室だけでなく部外者来訪が多い場合はICカード」「一定のセキュリティを確保したい場合はスマホ認証」「重要なエリアなどセキュアな環境が求められる場合は生体認証」などです。
なお、スマホ認証方法には、NFC(Near Field Communication)と呼ばれる通信技術を使ったものもあります。NFCタグの搭載されたスマホなら、読み取り機器にかざすだけで認証できます。
4-3.ユーザー数の上限
スマホ認証に対応した入退室管理システムを探す時は、ユーザー数の上限についても確認する必要があります。中〜大規模の企業では、ユーザー数の上限を超えてしまう可能性があります。
システムによって上限ユーザー数は異なるため、今後、従業員や来訪者が増えても全員登録できるかどうか確認しましょう。
クラウド型入退室管理システム「ALLIGATE」なら、スマホアプリのご利用時にはユーザー数は無制限でご活用いただけます。また、通行権限設定も1装置あたりの同時運用ID数は「ALLIGATE Lock」ならMAXで12,000件、「ALLIGATE Lock Pro」ならMAXで40,000件までご利用いただけます。
4-4.サポート体制
入退室管理システムに不具合が起きれば、オフィスで働くすべての人に影響が出ます。場合によっては入退室ができず、業務がストップするなど大きな問題に発展するため、スピーディーなサポート体制かどうかもポイントです。
中でも、スマホ認証対応の入退室管理システムを探す時は、手厚いサポート体制の整ったメーカーをおすすめします。
クラウド型入退室管理システム「ALLIGATE」なら、24時間365日の電話対応のほか、現地駆けつけ対応といった手厚い保守サポートをご用意しております。お客様の責任ではない機器の故障や不具合は無償で交換対応しており、安心して長くお使いいただける環境を整えております。
5.まとめ
スマホによる入退室管理システムについて、メリットやデメリット、選び方をご紹介しました。この記事をまとめます。
- ・物理鍵よりも忘れたり紛失したりしにくいスマホは、オフィスの認証に向いている
- ・入退室管理システムはデータを連携することで勤怠や人事業務を効率化できる
- ・入退室管理システムはサポートの手厚さや認証方法で選ぶ
クラウド型入退室管理システム「ALLIGATE」はセキュリティ専業メーカーが開発しており、高機能・ハイセキュリティ・万全のサポートが特徴です。スマホアプリやICカードで瞬時に解錠でき、入退室ログをリアルタイムで記録したりWeb管理ツールで確認したりできます。
これまでの施工技術や経験を活かし、開き戸や引き戸はもちろん自動ドア、ガラスドアにも対応しています。
サポートが手厚くスマホ認証もできる入退室管理システムをお探しなら、ぜひALLIGATEまでお問合せください。