CASE STUDY 電池タイプのALLIGATEで小中学校の体育館等のスポーツ施設の管理の効率化と利便性向上を実現!

神奈川県秦野市

業種
地方自治体
事業規模
22校、約280団体
URL
https://www.city.hadano.kanagawa.jp/

2025年1月に市制施行70周年を迎える秦野市様。神奈川県の西部に位置し、丹沢山塊や渋沢丘陵などの山々に囲まれた自然豊かなまちです。秦野盆地には地下水が豊富に蓄えられており、環境省の全国名水百選にも選ばれているほか、全国有数のカルシウム含有量を誇る鶴巻温泉があります。スポーツによる健康推進にも力を入れている同市では、市民によるスポーツ団体に対して公立小中学校の体育館等の施設を開放されています。長年課題だった、鍵の受け渡しなどの管理の効率化と利便性向上のため、電池タイプのALLIGATE PadLock、ALLIGATE CylinderLockをご導入いただきました。

取材にご協力いただいた(右から)田上様、井川様

学校などの施設管理者の負担が課題
利用団体にもわかりやすい施設管理の仕組み

―ALLIGATE PadLock、ALLIGATE CylinderLockの導入を検討するに至った経緯を教えてください

田上様:秦野市では市民のスポーツ団体に対して、市内にある22の小中学校の体育館や格技室などの施設を開放し、利用いただいています。利用時間は授業のない放課後や土日となるため、校門や施設の扉の鍵を利用団体にお貸しして利用後に戻していただくという流れになっています。そのため、利用団体の代表の方に昼間に鍵を取りに来ていただく必要があるのですが、お勤めされている方にとっては難しい時間帯です。さらに、学校の先生方が利用後の鍵の受け渡しのために21時過ぎまで残り対応されることもありました。
また、施設をいつ、どの団体が利用するかを決める調整会議も多いところでは毎月行われており、会議の日程調整や部屋の準備、取りまとめなど施設管理者である学校や利用団体にも負担があると認識していました。
そこで、オンラインで施設の利用予約ができる予約管理システムと、物理的な鍵に頼らない電子錠のカギ管理のシステムにより、施設管理者および利用団体の利便性向上を目的として、導入を検討することになりました。

―ALLIGATE PadLock、ALLIGATE CylinderLockを選ばれた決め手は何でしょうか

田上様:神奈川県の別の自治体では学校体育施設の開放時の鍵の受け渡しにおいて、すでに電子錠を導入していました。それがまさにアート様のALLIGATE PadLock、ALLIGATE CylinderLockでした。実際にその自治体に視察に行ったり、他社のいくつかの電子錠も候補に挙げて検討したりしていましたが、最終的に秦野市として行いたいこと、懸念していたことなどがすべてクリアできるのがALLIGATE PadLockとALLIGATE CylinderLockでした。
選定にあたり、実際に秦野市内の各学校の校門や施設の鍵の実地調査をしました。すると、学校や建物によって鍵の形状、施錠の方法が異なっていました。施設ごとにある程度異なることは想定していましたが、詳しく見ると、校門はチェーンと南京錠の組み合わせ、体育館はシリンダー錠。そのシリンダーの形状も、古いものから比較的新しいものまでさまざまなタイプがありました。そのため、暗証番号で解錠するタイプの電子錠では南京錠を使用している校門には設置できないなどの課題がありました。それに対して、ALLIGATEは門扉や開き戸など幅広い扉に対応した製品があり、いずれもスマートフォンのアプリを使用して簡単に解錠できるため、施設管理者と利用団体の両者にとって、運用がシンプルでわかりやすいということが決め手となりました。

施設の予約システムと連動させて予約から鍵の受け渡しを自動化
学校ごとに寄り添った運用アドバイス

―改めて、施設利用の全体の流れと、導入の流れを教えてください

井川様:今回の学校体育施設開放事業におけるALLIGATEの運用にあたっては、施設の予約システムとの併用になります。施設の予約管理とカギ管理のオンライン化を同時にすすめてしまうと混乱を招いてしまう恐れがありましたので、最初に施設の予約管理をオンライン化しました。具体的には、神奈川県と市町村が共同して調達した予約システムを2023年度に市内22校すべての小中学校で導入しました。そして、その後にカギ管理にあたりALLIGATEの導入を進めることになりました。市内には施設利用を希望する280以上の団体がありますが、登録済みの既存団体に限って言えばある程度、利用希望日、時間帯が決まっています。予約システムで最初に登録団体から利用希望日を募り、システムによる自動調整が終わった後、空いている日時については一般受付を行います。その後、利用が確定した団体にALLIGATEの解錠・施錠に関する権限が付与されます。権限が付与された利用団体はスマートフォンのアプリで解錠し、終了後は施錠するというのが一連の流れです。

―導入の段階で大変だったことはありますか?

田上様:予約システムと、ALLIGATEのアプリのシステムを連動させるために新しくシステムを構築しなければなりませんでした。予約システムの制約が多い中で、アートのご担当者様と市のデジタル推進課でさまざまな調整がありました。この2つのシステムを連携できなければ、毎日職員が全22の小中学校の予約内容を手入力で打ち込むことになるため、システム同士の連携とRPAによる自動処理が大きな課題でした。

井川様:一番時間をかけたのは、学校との運用方法のすり合わせですね。例えば体育館の扉は1つで鍵も1つという学校があれば、中に扉がもう1つある学校もある。倉庫にも鍵をかけるので、3つ以上鍵がある場合も。運用の仕方は様々で、22校あれば22通りありました。その1つずつに、「A小学校さんはこうしましょう。B中学校さんはこうしましょう」とアートのご担当者様と一緒に運用方法を考え、新たに導入する学校の関係者や利用者の方に向けて説明会も開いて不安にならないようにしました。

田上様:今回、導入をうまく進めることができたことは、キーボックスの活用も大きいと思います。シリンダー錠を設置できないところはそのままにし、施設の外側に設置したキーボックスに鍵を収納することにしました。その際に、キーボックスの鍵に南京錠タイプのALLIGATE PadLockを利用しています。扉や鍵を改修することなく、キーボックスの設置のみという最低限のコストで解決できています。このような運用のアイデアを出して、アート様が一緒に検討してくださったことはありがたかったです。

キーボックスを活用して運用

施錠のし忘れなどの確認業務が減少
利用時間も把握でき、正しい利用方法が定着

―電子錠システムを利用いただいて、いかがでしょうか

田上様:学校側からは負担が減ったと良い反応をいただいています。実際に利用された方からも、やりにくいといった声もほとんどありません
また、導入の副次的なメリットもありました。これまで、必ず施錠がされているのか、終了時刻内にきちんと終わっているのかどうかがわからなかったのですが、解錠・施錠に制限時間が設定できるため、施錠をし忘れてしまっているかもしれないといった再確認の必要がなくなり、予定通りの時間で運用ができるようになりました。とはいえ、万が一のトラブルの際には駆け付けて対応ができるよう、警備会社の方には見回りとともに緊急対応も依頼しています。

運用中のALLIGATE CylinderLock

―最後に、今後の構想やALLIGATE Lockの総評をお聞かせください。

田上様:おかげさまで市内の学校にはすべて設置できました。市内の他の施設での効率化なども検討できればと思います。学校側、利用団体両者の負担が軽減され、利便性が高まっている点は非常に嬉しく思います。

―お忙しい中、貴重なご意見をいただき、誠にありがとうございます。今後も、信頼にお応えできるよう、真摯な対応を続けてまいりますので、どうぞ宜しくお願い致します。

取材年月:2024年7月

導入製品

ALLIGATE PadLockアリゲイト パッドロック

屋外対応南京錠タイプのスマートロックです。

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